不動産業界の業務内容は企画、土地開発、土地・物件の売買、管理など多岐にわたります。そのうち、企画・土地開発をメインで行うのが「デベロッパー」と言われます。
三井不動産・三菱地所・住友不動産・野村不動産・東急不動産・森ビル・東京建物・NTT都市開発といった、業界大手のデベロッパーは「総合デベロッパー」とも呼ばれ、皆さんがよく知るオフィスビルだけではなく商業施設であったり集合住宅や複合施設の開発、物流センターの開発など日常に関わる様々なことに携わっています。
今回は前回の記事で紹介した、三菱地所、三井不動産、東急不動産意外にも、デベロッパー志望なら必ず受けておきたい森ビル、東京建物、NTT都市開発の3社の企業研究をしていこうと思います。
そもそもデベロッパーの業務内容とは?
デベロッパーとは街づくりに関わる企画、土地開発、土地・物件の売買、管理のうち「企画・土地開発」をメインとして行う事業者のことを指します。
まず開発事業のスタート地点となるのが用地取得です。ここが一番泥臭い場面ともいえるでしょう。
デベロッパー良い土地の情報を探しています。 土地の候補が見つけ次第、開発に関わる事業の収支を計算。利益が上がる見込みがあれば、土地を取得して建築工事を開始します。
ただ地権者との交渉がなかなか難しく、いわゆるデベロッパーの人材に求められる「周囲をまきこむ能力」の素地が問われます。
その後用地取得が完了したあとに建築に入っていきます。ここで登場するのがいわゆるゼネコンです。ゼネコンにハードな部分を発注し、協力体制を気づきながら街づくりを進めていきます。
建築が予定通り順調に進んでいるのかどうか、事業主体として確認しなればなりません。
そして建物が無事完成したあとは販売を行い、終わった後はその建物が健全に運営されているかを管理します。
こうした建物の一環の流れを総合デベロッパーでは子会社を交えながら行っています。
その総合デベロッパーの中でも、最近勢いがある森ビル、かなり昔から堅実な建物を供給する東京建物、バランスの良い開発を進めるNTT都市開発の3社にスポットライトを当てていこうと思います。
森ビル
森ビルはデベロッパーのなかでは少し異質で面白い企業です。
開発の中心地は虎ノ門です。ここ数年で高層ビルがかなり建設されていますね。副都心である新宿にも追いついてきていると思います。
虎ノ門・麻布台プロジェクトのコンセプトは、“緑に包まれ、人と人をつなぐ「広場」のような街 – Modern Urban Village -”。広大な中央広場を街の中心に据え、オフィス、住宅、ホテル、インターナショナルスクール、商業施設、文化施設など、多様な都市機能を高度に融合させました。本プロジェクトは、当社が理想とする「都市の中の都市(コンパクトシティ)」であり、当社がこれまでのヒルズで培ったすべてを注ぎ込んだ「ヒルズの未来形」でもあります。
30年の歳月をかけて取り組んできた都市再生事業が2019年8月に始動、2023年3月に新たな街として都心の真ん中に誕生します。
虎ノ門・麻布台プロジェクトより
そして六本木の「六本木ヒルズ森タワー」という超かっこいいビルに本社を構えています。
森ビルの特徴といえば六本木ヒルズやアークヒルズなど、外観から拘っているビルを企画しています。私が思うに一番かっこいいデベロッパーです。
森ビルを受けるうえで必ず押さえておきたいのは「Vertical Garden City – 立体緑園都市」という森ビルが掲げる理想都市です。
半世紀にわたる試行錯誤を経て、私たちがたどり着いた理想の都市モデルは、緑に覆われた超高層都市。
「Vertical Garden City – 立体緑園都市」です。
これは、無秩序に広がった巨大都市の中心部をスーパーブロックで再生していく都市モデルです。都心の空と地下を有効に活用し、そこに職、住、遊、商、学、憩、文化、交流などの多彩な都市機能を立体的重層的に組み込むことによって、徒歩で暮らせるコンパクトシティを実現しようというものです。
森ビル公式HPより
そしてその理想都市を実現するにおいて押さえておきたい7つの手法。ここに共感して森ビルを好きになる人も多いでしょう。
東京建物
東京建物は日本のデベロッパーでも古い歴史を持つ企業です。
信頼をキーワードに都市開発を進めています。
私たち東京建物グループは、お客様に「安全・安心・快適」のご提供を通じて、オフィスビルに入居する人、働く人、訪れる人、一人ひとりが「私のビル」と感じることができるオフィスビルを目指し、ハード面のクオリティのみならず、ソフトやサービスの向上にグループ一体となって取り組んでいます。
東京建物 オフィスビル コンセプト
デベロッパーの中でも堅実な街作りをしており、「これって東京建物なんだ」というくらい良い意味で尖った特徴のないビルを建てています。
有名なモノでいうと「Hareza池袋」という旧豊島区庁舎跡地を利用した地上33階、高さ約158mのオフィスビルと大型シネマコンプレックスなど8つの劇場空間が融合した、池袋エリア最大級の開発プロジェクトを進めています。
また「大手町タワー」という施設も開発しています。敷地全体の約3分の1に相当する3,600m2の緑化空間「大手町の森」を有し、働く女性をメインターゲットにした商業施設「OOTEMORI(オーテモリ)」や、国際的なラグジュアリーホテル「アマン東京」が入居し、大手町の新たな魅力をつくり出しています。
ちなみに大手町の森は千葉県君津市にて、地形・人口地盤・土壌などの条件を大手町の本計画地と同等に施工し、樹木や地枝類の仮植え・検証を通じて移植したものを利用しています。詳細まで拘っているあたり東京建物らしいです。
また、東京建物で押さえておきたい住宅マンションの「Brillia(ブリリア)」があります。
シンプルで上質、確かさを備えた都市の洗練。
健やかで快適、安全の上に成り立つ、住んでからの安心。
私たち東京建物グループはこの2つのコンセプトを機軸に、あらゆる英知と経験をBrilliaというブランドに結実させるべく、住まいと暮らしについてさまざまな視点から、さまざまな専門家とともに研究、議論、検証を繰り返してきました。
その核にあるのは、住まう方の暮らし、そして未来を輝かせたい、という思いです。
東京建物 公式HPより
社風としても穏やかであり、OB訪問を通じてその穏やかさに触れると良いでしょう。
かなり少数精鋭であるため、確実にOB訪問はするようにしてください。
NTT都市開発
2019年にNTTの完全子会社となったNTT都市開発。今後はNTTグループの不動産案件を担当します。
強みは「NTTグループとの土地・技術の連携」です。
必ず押さえておきたいのは「誠実に、革新的に」という企業理念です。
一言で言うと「顧客を大切に、それでもチャレンジ精神を忘れない」というのが社風です。そういった意味でバランスの良い企業だと言えます。
私たちは、不動産サービスの提供を通じて、未来が見えるまちづくりに貢献するとともに、
お客様や地域社会の人々が満足し、笑顔になっていただくことに最大の価値を見出します。
そのために、社会やお客様ニーズの変化を捉える感性を磨くとともに、お客様志向を徹底し、
新たなサービスの創出に向け、全社員が誠実に失敗を恐れず、チャレンジし続けることを約束致します
チャレンジの源泉は、社員相互が尊重しあい、自由・活発な意見を述べることが出来る社風にあると認識し、全社員が笑顔で仕事に取り組みます
NTT都市開発 ミッション・ステートメントより
開発も東京以外にも意外と全国的に行っています。
押さえておきたいのはオフィスで「秋葉原UDX」「大手町ファーストスクエア」「品川シーズンテラス」などが有名です。
大阪にも「アーバンネット御堂筋」「グランフロント大阪」など有名な建物があります。
京都の「新風館」や先ほど紹介した「大手町ファーストスクエア」などはNTTの跡地を利用しており、そういったところにNTT都市開発のNTTグループならではの強みが現れています。
社員の特徴は穏やかかつ明るい人が多く、和気藹々としています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回紹介した3社も就職するのがかなり難しい企業です。
ただでさえ枠が少ないデベロッパーなので、十分な企業研究を練る必要があります。
今後も更なる選考対策であったり他社のデベロッパーを紹介していきますのでお楽しみに!
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