絶対内定シリーズ第1回「総合商社編」です。
初めは就活生から絶大な人気を誇る三菱商事について企業研究、選考対策していこうと思います。
業界分析:総合商社
総合商社は主に2つの事業を展開しています。「トレーディング」と「事業投資」の2つです。このあたりは調べてもらえればある程度わかると思います。
トレーディングとは「中間に入り需要と供給を結びつける」事業のことを指します。例えばアルミニウムがx単位欲しいと国内のメーカーから注文が入り、海外の工場から買い付けてきてそれを渡す、といった感じです。「手数料」「利ザヤ」の2つで利益を得ています。
事業投資とは気になる会社の株式を購入するなどして資金を注力し、投資先の企業価値、自社とのシナジーを最大化することを目的として人材やノウハウなども提供することによって経営に携わっていく事業のことを言います。キャピタルゲインやインカムゲインで収入を得ています。
専門商社はトレーディングがまだ収益源を占めているのに対して、総合商社は事業投資にどんどんフォーカスしている現状にあります。
トレーディングだけではなかなか稼ぎにくくなっているのと、資源価格のボラティリティに経営成績が左右されるところが問題となっており、各社事業投資に進出しているという背景があります。
業界動向
五大商社の2020年度業績は以下のようになっております。
コロナ禍にもかかわらず業績は好調であることが分かります。住友商事は減損の発生により赤字となりましたが、一時的なものだと捉えておいても大丈夫です。
さらに2021年度の業績を3Qまでで見てみると、過去最高の利益を創出しております。
資源価格の高騰による利益拡大
総合商社の利益は資源価格に依存するといっても過言ではありません。そんな中、コロナ禍では資源価格が高騰したため総合商社が利益が拡大していきました。
この傾向は長くは続かないので、一時的なものだと思われます。このボラティリティを無くすために事業投資に取り組んでいます。
非資源、DXなど成長分野への事業投資
総合商社は巨額の資金を用いて非資源、DXへの事業投資を行っています。
非資源は価格のボラティリティが小さいため、現在のような資源価格の高騰に左右されるなどに頼らない、盤石なポートフォリオを作成するために行っています。
一方でDXなどの成長分野に事業投資しています。このように成長と足下安定の2つの方向性で各社事業整理を行っている最中です。
三菱商事の企業研究
それでは三菱商事の企業研究を始めます。
三菱商事は国内9,海外112もの拠点を展開している日本一の総合商社です。
なんといっても三菱商事という名前のブランド力は日本だけで無く世界でも有名であり、その名前を出すと話を取り入ってもらえるほどブランド力があります。そういった側面から三菱商事が仕事を進めるうえでかなり優位なポジションにあります。
勿論プライベートでも最高峰のブランド力を誇ります。信用力も勿論、合コンでもかなりモテます。(笑)
採用人数・内定者の特徴
採用人数は毎年100人ほどです。
主に海外大(少数)、東京一工(3割)、早慶(3割)、地方旧帝大(2割)、その他難関国公立大(1割)、MARCH、関関同立(少数)から構成されます。
内定者の特徴としては様々な経歴を持った人が集まります。体育会、留学、研究、起業、ゼミなど様々ば活動を積極的に行っていた人が数多く集まります。
勿論華々しい経歴を持った人が多いですが、サークルやアルバイトをしていて内定を貰っている人もいるので決して諦める必要はなさそうです。
また、誠実・聡明さを兼ね備えた人が多い印象があります。
三菱商事は三綱領(後述します)を掲げており、明るさを持っていつつも誠実に、聡明に活動している方が多く、そのポテンシャルを持った人が多いです。それゆえに総合商社の中でもエリート感が溢れる社員が多いですし、良い意味でプライドを持っています。
事業部の構成
・天然ガスグループ
天然ガスグループでは、低・脱炭素社会への移行という世界的な潮流に則したエネルギー事業を推進しています。天然ガス/LNGは他の化石燃料に比べ相対的に環境負荷が低いエネルギー資源であり、今後アジアを中心とする新興国の経済成長を支える最適解の一つであると考えています。北米、東南アジア、オーストラリア、ロシア等、世界中で展開するLNG事業を通じ、気候変動・大気汚染等の環境問題の解決を図りながらエネルギーの安定供給を担っています。さらに、LNG事業のバリューチェーンを広げるとともに、シンガポールの販売子会社を通じたマーケティング活動、新興市場開拓等、新たな取り組みにも挑戦しています。
また、よりクリーンなエネルギーの供給を目指し、天然ガス/LNG由来の水素開発やCO2削減手法として期待されているCCUSにも注目し、将来の低・脱炭素社会への移行に向けた取り組みを開始しています。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/bg/natural-gas-group/
・総合素材グループ
総合素材グループでは、自動車・モビリティや建設・インフラといった対面業界において、セメント・生コン、硅砂、炭素材、塩ビ・化成品、鉄鋼製品等多岐にわたる素材の販売取引、事業開発、事業投資を行っています。
対面業界の課題解決に向き合い、当社の強みや機能を発揮できる分野で事業を強化するとともに、素材ニーズの多様化など新たな事業機会や変化を取り込みながら事業価値の最大化を目指していきます。
また、素材分野でのCO2削減を目指し、コンクリート等を活用したCCUSにも取り組んでまいります。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/bg/industrial-materials-group/
・石油・化学ソリューショングループ
石油・化学ソリューショングループは、幅広い分野において社会や人々の生活を支える不可欠なものとして、燃料、化学素材の安定供給を目指し、原油、石油製品、LPG、石油化学製品、塩、メタノール等の商品製造事業やトレーディング事業を推進しています。また、持続可能な社会の実現に向けて、燃料アンモニア事業やリサイクルPET・環境対応素材製造事業の推進等に取り組み、さらなる事業の強化と変化に対応した新たなビジネスモデルの構築を目指します。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/bg/petroleum-and-chemicals-solution-group/
・金属資源グループ
金属資源グループでは、石炭・鉄鉱石などの鉄鋼原料、銅・アルミなどの非鉄金属の各分野において、トレーディング、開発、投資などを通じて、事業経営に携わっています。
脱炭素、電化、循環型社会などの社会トレンドを見据えながら、各分野においてお客さまのニーズを的確に捉え、世界市場の成長に対応した事業の展開を通じ、事業価値の最大化を目指します。
金属資源グループでは、原料炭・銅を中核とし、世界最高水準のコスト競争力と品質を兼ね備えた優良資源をさらに磨き、環境・安定供給の両面において長期的に持続可能なビジネスモデルを実現していきます。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/bg/mineral-resources-group/
・産業インフラグループ
産業インフラグループは幅広い業種、産業およびパートナーとの接地面積を有し、プラントエンジニアリング、産業機械、船舶・宇宙航空機での各分野において多様なビジネスモデルを展開しています。
技術革新・デジタル化や産業構造変化および低環境負荷など各産業のニーズに応えるサービスやソリューションを提供し、既存事業をさらに成長させるとともに、隣接する業界との新規事業開発も積極的に推進することで、お客さまと共に持続的な成長の実現を目指していきます。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/bg/industrial-infrastructure-group/
・自動車・モビリティグループ
自動車・モビリティグループは、乗用車・商用車の海外現地生産・販売、販売金融、アフターセールスなど、自動車関連の一連のバリューチェーンをアセアンを中心にグローバルに展開しています。
進展による業界構造変化を捉え、長年培ってきた機能と地域密着型のネットワークといった事業基盤をさらに強化し、ヒトやモノの移動に関する課題を解決するモビリティ・サービス事業への取り組みを進めて、社会課題解決に貢献していきます。
また、環境に配慮した電動車両の普及等を通じて、低炭素社会および持続可能な省エネルギー社会の実現に寄与することを目指します。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/bg/automotive-and-mobility-group/
・食品産業グループ
食品産業グループは、食糧、生鮮品、生活消費財、食品素材などの「食」に関わる商品を消費者にお届けする事業をグローバルに展開しています。
原料の生産・調達から製品製造に至るまでの各事業領域において、消費者のニーズを捉えた商品・サービスを安定的に提供し、多様で豊かな生活の実現に取り組んでいます。また、サプライチェーン全体におけるさまざまな社会的課題の解決に貢献し、健康や環境に関わる事業を行うという責任感の下、消費者の「安全・安心」の確保に取り組むことで、社会の要請に応える価値提供を追求していきます。
また、良質な商品・サービスをグローバル市場に水平展開して、新たな成長機会を創出するとともに、経済環境や産業構造の変化に柔軟に対応し、各事業において競争力を向上させることで、安定的かつ持続可能な供給モデルの構築を実現していきます。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/bg/food-industry-group/
・コンシューマー産業グループ
コンシューマー産業グループは、リテイル、アパレル・S.P.A.、ヘルスケア、食品流通・物流、タイヤ等の各事業領域において、リアルとネットの融合を通じて、益々多様化・細分化する生活者ニーズを的確に理解し、サプライチェーンの最適化と新たな需要創造に取り組むと同時に、サプライチェーン全体を通した社会・環境課題の解決に取り組んで参ります。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/bg/consumer-industry-group/
・電力ソリューショングループ
電力ソリューショングループは、「海外電力本部」「エネルギーサービス本部」「ユーティリティーリテイル本部」と「Eneco※室」の3本部1室体制から成り、発電(供給側)事業からエネルギーサービス(需要側)事業に関連する国内外の取引を核として、水事業を含む多様化するユーティリティーニーズに応えるさまざまな取り組みを行っています。
主な取り組みとしては、社会の脱炭素化に大きく貢献する再生可能エネルギー事業、分散型太陽光発電等を活用した電力分野における新事業創出、また電動化車両の普及に欠かすことができないリチウムイオン電池事業に取り組むとともに、その電池を使っての蓄電事業なども行っています。
再生可能エネルギー等の環境負荷の低い電源とデジタル技術を組み合わせ、電力の安定供給に貢献するだけでなく、需給調整機能など顧客に対する新たな付加価値の提供や、次世代燃料として期待される水素事業への取り組みを通じて、持続可能な低・脱炭素社会構築への貢献と企業価値向上の実現を目指します。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/bg/power-solution-group/
・複合都市開発グループ
複合都市開発グループは都市インフラ、都市開発、アセットファイナンスの3本部体制で事業を推進しています。
都市インフラ本部では、都市の基盤となる空港、鉄道、道路事業やデータセンター等のインフラの開発・運営事業を行っています。これらの事業を通じて、各地域が直面する課題の解決に貢献し、経済や社会の発展に寄与していきます。
都市開発本部では、物流施設や商業施設、住宅等の不動産開発を国内、北米、アジアで行うとともに、アセアンを中心に、利便性と低環境負荷を実現させた高付加価値の複合都市開発に取り組んでいきます。また、不動産ファンドの組成・運用事業も推進しており、当該ファンドを通じて保有物件における環境・省エネルギー対策やエネルギー利用の効率化にも取り組んでいます。
アセットファイナンス本部では、三菱HCキャピタルを通じたアセットファイナンス等の総合ファイナンスサービスの提供や、自動車や飛行機等のリース事業、プライベートエクイティ事業、インフラファンド運営事業を行っています。
都市化や低環境負荷といった社会・環境ニーズに応え、都市開発、インフラ、アセットファイナンスの事業を複合的に組み合わせ、付加価値が高く、規模感のある都市開発事業の確立を目指し、取り組んでいきます。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/bg/urban-development-group/
に別れています。各社グループであったりカンパニーであったりと名称が異なるので、「所属したいところはどこか」と聞かれたときに間違って言わないようにしましょう。
三菱商事の注目すべき取り組み
中期経営計画
事業ポートフォリオの変換、成長メカニズム、人事制度改革、定量目標・資本改革の4つを挙げています。
事業ポートフォリオの変換ではIT、物流・リース、Eコマース、分散電源、モビリティサービス・複合開発、リテイルの分野に積極的に取り組もうとしています。
・生活/モビリティインフラ/電力などの川上はカントリーリスク・地政学リスクの低い地域を中心に展開
・モビリティインフラの川中・川下は東南アジアへの進出
・引き続き三菱商事開発地域である、ミャンマー・インド・アフリカへの市場開発には注力する
の3つは覚えておきましょう。
プレスリリース
この案件は世間を騒がせました。東京電力やレノバなどのエネルギー会社の入札を圧倒的に退けるほどの価格提示によって入札を決めた三菱商事はまさに圧巻でした。
この価格提示力は三菱商事ならではだといえます。そして先見の明を感じ取った采配でした。
・鎌倉/藤沢エリアにおけるスマートシティの実現に向けた 「モビリティ×医療」に係る自動運転実証実験開始
自動運転などの領域にも参入しており、それこそ自動車メーカーやデベロッパーが取り組もうとしている領域にさえ一枚かもうと挑戦している様子が見て取れます。
このようにニュースリリースには色んな面白いものが取り上げられていますので是非みてください。
三綱領
「三綱領」は、1920年の三菱第四代社長岩崎小彌太の訓諭をもとに、1934年に旧三菱商事の行動指針として制定されたものです。その精神は役職員一人一人の心の中に息づいています。
三菱商事に流れるスピリッツとして三綱領は絶対に覚えておきましょう。
・所期奉公:事業を通じ、物心共に豊かな社会の実現に努力すると同時に、かけがえのない地球環境の維持にも貢献する。
・処事光明:公明正大で品格のある行動を旨とし、活動の公開性、透明性を堅持する。
・立業貿易:全世界的、宇宙的視野に立脚した事業展開を図る。
三菱商事の選考対策
22卒は以下の流れであった。
テスト・ES・録画面接
テストはSPIとCABの2つである。難易度は高いものの、基本的に通過している人が多かった。
ESは以下の内容があった。
(1)これまでの学生生活の中で挙げた実績や経験を教えてください。学業、部活動、サークル、趣味、ボランティア、インターンなど何でも結構です。(50字以内 × 1~4)
(2)自ら難易度の高い目標を定め、その達成のために粘り強く取り組んだ経験について、教えてください。結果の成否によらず、あなた自身が考え工夫・努力したことを含め、取り組みのプロセスが具体的に分かるように記してください。(250字以上400字以内)
(3)変化を起こすために、周囲を巻き込んで行動した経験について、教えてください。あなた自身が果たした役割や周囲との関わり方が具体的に分かるように記してください。(250字以上400字以内)
(4)あなたが三菱商事で手掛けてみたいビジネスや、三菱商事で働く中で獲得したい経験・スキルについて、教えてください。(150字以上250字以内)
(5)あなたらしさが表れている写真を2枚添付し、それぞれのエピソードを説明してください。(100字以内 × 2)
録画面接は自己PRを課された。これは後に面接の際にも少し聞かれる可能性があるので入念に取り組もう。おそらく面接前に見てある程度この学生がどういったものかみている。
1次面接
・学生時代に力を入れたこと
・志望動機
・最後に一言伝えたいこと
など基本的なことが聞かれる。特に対策は必要ないが三菱商事で何がしたいかを言語化しよう。
2次面接
ケース面接と人物面接に別れる。
ケース面接は30分ほどで行われ、問題に対して忠実に答えたら良い。
アウトプットの質より面接官とのディスカッションを楽しむことが出来たら良い。
人物面接は基本的なこととガクチカを聞かれるがたいしたことはない。通常通り答える。
最終面接
30分程度役員と行われる。
ここが一番の鬼門であり倍率は10倍近くある。決して気を緩めてはいけない。
質問は1次面接とそれほど遜色は無い。複数のガクチカを話すことができるよう準備しよう。
ここで気を付けたいのが「三菱商事っぽさを魅せる」ことだ。これは三綱領を把握して、誠実に公平に聡明に活動してきてそれが今に繋がっているような人物だと魅せよう。とにかく自信を持って、かつ落ち着きのあるトーンで話を進めれば問題はない。
まとめ
三菱商事はかなり人気が高い企業であるが、決して無謀な挑戦ではない。以外と色んな人が内定していたりするので、あくまで三菱商事っぽさを魅せると良い。
検討を祈ります。
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